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測量とは?測量費算出の要素やポイントなどを簡単に説明
2023/12/28
測量という言葉を聞くと、何かの器械などを使って、土地や建物などの高さや長さ、距離などを測るイメージがあるでしょう。
土地の面積、境界線、権利関係などを明確にし、正確な土地の値段を算出するためには、測量が欠かせません。
しかし、測量の正確な意味や目的を知る人は意外と少ないのではないでしょうか。
そこで、この記事では測量の意味や目的について簡単にわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後までお付き合いください。
測量とは
測量法の定義によると、「土地の測量」を意味し、「地図の調製及び測量用写真の撮影を含む」とされています。
測量の種類を簡単にご紹介します。
1.現況測量(現地測量)
対象となる土地のおおよその寸法・面積・高さを測定します。
現在の土地の状況をそのまま反映させる測量です。
道路管理者や隣接土地所有者の立ち会いがないので、測量費を抑えられるというメリットがあります。
2.境界確定測量(用地測量)
土地分筆登記や土地地積更正登記を行うために、官公署の図面をもとに土地の境界を全て確定させておく測量のことです。
隣地所有者の立ち会い及び確認が必要で、そのために費用はアップしてしまいます。
土地分筆登記や土地地積更正登記を行う場合は、申請を行う土地の境界が確定していなければなりません。
測量にはその他、以下のものがあります。
3.基本測量
4.地形測量
5.写真測量
6.応用測量等
測量の歴史
測量ははるか昔の古代エジプト時代から行われているといわれています。
日本の測量の例としては、飛鳥時代の班田収授法や豊臣秀吉による太閤検地などの際に年貢の徴収を目的として行われていました。
また、江戸時代には、伊能忠敬が日本地図作成のため測量を行ったことが知られています。
測量の目的
測量の目的は、簡単にいえば「土地の位置関係や広さ、起伏などを明確にしたり、地図を作ったりして街をつくること」です。
最近では、GPSや、トータルステーション(TS)という機械を使うことが多いようです。
さらに、ドローンとGPSを組み合わせて、航空写真などを撮って地図を作成することもあります。
測量費算出の要素
測量費を算出するためにはいくつかの要素が必要です。
ここでは、4つの要素について簡単に解説しましょう。
1.面積
土地の面積が大きければ作業量も比例して多くなるので、測量費が増えます。
しかし、小さければ安いというわけでもなく、交通費、調査費など土地の面積に直接関係ないものもありますので、ケースバイケースです。
2.形
正方形になった土地は、測量作業が容易なので測量費が増加することはありません。
逆に、作業がしにくい変形した土地は測量費がアップしてしまいます。
3.高低
特に造成地などは山を切り開いた土地なので、隣接地との高低差があるものが多いようです。
自分の土地だけでなく隣接する土地に入って測量を行うことも必要になります。
そのため、隣接土地の所有者に事前にあいさつしたり、日程調整したりする必要があり測量費がアップしてしまう可能性があります。
4.障害物
たとえば、空き家の土地は、庭木や雑草が手入れされずに生い茂っていることが多く、測量機から見えるよう、事前に伐採したり草刈りをしたりしておく必要があります。
そのため、測量費がアップしてしまうことが多いです。
適正な測量費算出のポイント
適正な測量費を算出するために大切なポイントがあります。
それらを簡単にご説明しましょう。
1.隣接土地を調査する
測量を依頼された自分の土地に隣接している土地や道路の所有者、面積、図面などを最寄りの自治体などで事前に調べておけば、測量もやりやすくなります。
2.測量の結果
現況測量、境界点測量、基準点測量などの結果しだいで測量費用がアップすることがあります。
自分の土地の現況を再確認しましょう。
3.境界標設置
測量後に設置する境界標の種類によって施工費などが変わってきます。
4.関係権利者からの押印
対面で署名、押印していただく方が郵送よりも間違いがありませんが、押印をいただくのは時間が必要です。
事前に隣接土地の所有者にあいさつなどをしておくことによって測量が円滑に進みます。
測量費を調べる2つの方法
測量費を調べる方法には以下の2つの方法があります。
それぞれを具体的にご説明します。
1.ウェブサイトで調べる
なるべく土地の近くにある会社のウェブサイトで調べましょう。
調べたい土地の面積を入力するだけで、簡単に測量費が概算で表示されるサイトもあります。
2.見積依頼をする
複数の会社に見積依頼をすると、測量費の相場がわかります。
見積依頼はほとんどの場合無料です。
まとめ
この記事では、今回は適正な測量費について解説してきました。
測量費を算出するためには、いくつかの影響要素があります。
影響要素を知っておくと、不動産会社などから見積もられた測量費が適正価格であるかを簡単に判断することが可能です。
しかし、測量費をより安くするには、直接測量に関係しない費用を減らすことも大切です。
測量費を抑える最も大切なカギは、「所有者による協力の度合いである」といっても過言ではありません。測量費の算出や比較検討をする際の参考にしてみてください。